〝テキスト音声読上げ〟評価用プログラム
🔰Ⅰ |信号機(しんごうき)
視覚障害者は横断歩道を歩行の際、青か赤か信号の点灯状態が見えません。そのような視覚障害者が安全に横断できるよう、音で教えてくれる信号機があります。音響信号機がといいます。信号でメロディや鳥の鳴き声の音を聞いたことがある人もいるでしょう。
音の鳴る信号は視覚障害者にとって大切なものです。しかし、その信号機の近くに住んでいたとしたら、信号の音が朝も晩も聞こえるのは生活上少し困難を感じる場合もあるといえます。そこで、住宅街などでは、夜間に音が問題にならないように、朝8時から夜8時までのように、時間設定されている場合があります。また、視覚障害者が横断の際、必要な時だけ音が鳴動するように、メロディの押しボタンが付いている信号機があります。
ところで、視覚障害者は押しボタンの場所が見えません。障害者のための押しボタンなのに、そのボタンの場所が視覚障害者に見えないというのでは、意味がありませんよね。
そこで、押しボタンの場所が分かるように、押しボタンからピコピコと小さな音を発するようにしてある信号機が登場してきました。押しボタンの場所を知らせるという目的なので、近くに来た時に分かるくらいの比較的小さな音、しかし途切れなくずっと鳴動しているのが特徴です。さらに、押しボタンをリモコン操作する機械もあります。信号の近くでリモコンのボタンを押すと、信号機のボタンを押した状態になります。
音響信号機の音はメロディなどいくつかの種類がありますが、鳥の鳴き声「カッコウとピヨピヨ」が増えて来ています。ところでこの音は使い分けられています。例えば十字路などで、どちらの側が青信号になっているか分かるように使い分けられているのです。カッコウは主に東西や大道路側、ピヨピヨは主に南北や枝道側になっています。また、よく聞いてみると、「カ、カッコウ」とか、「ピヨ、ピヨピヨ」のように同じ音でも回数が違った音が向かい側の音を聞き分けられるようにしたものです。例えば、手前側で「ピヨ」という音、向こう側で「ピヨピヨ」という音が交互に鳴らしてあります。音を重ねず交互に慣らすことで、どこで音が鳴っているのかはっきりさせることができます。
音響信号機の話をして来ましたが、弱視の人向けに横断歩道を渡る手前側で信号の色を表示するものもあります。横断歩道の向かい側の信号が見えない場合は手前側で見えると助かりますよね。
ところで、冒頭で、夜間音響信号機が鳴らなくなる設定があるといいました。でも視覚障害者も夜間に横断することがあるはずです。そこで、音とは別に、信号機の箱が振動することで信号の色を知らせてくれる信号機もあります。
最後に、ここでは音響信号機の押しボタンの紹介をしてきましたが、押しボタンの中には、青信号の時間を延長する機能のあるものもあります。重い荷物を持っていたり、年配の人など、横断に時間のかかる人にとってはとても便利な機能ですね。身近にあるユニバーサルデザインのよい一例といえるでしょう。
📍美しい日本語を次世代に引継ぐ…
この度、障害者差別解消法に対応するために音声読上げプログラムを開発しました。
スマホはあなたの名前を正確に読んでくれますか。
〝音声読上げ装置〟開発の経緯【佐藤幸治】
スマホで自分の名前をメモに書くときには辞書を利用して候補から選ぶという行為を行います。
作成した文章を読み合わせのために「コントロールパネル」から「アクセシビリティ」の音声読上げ機能スイッチをオンにして、文字列を選択して「読上げ」を開始してもユーザー辞書は対応しません。
佐藤幸治は〝サトウ ユキハル〟と読上げるのです。
日本語特有の問題、漢字は音読み、訓読み、更に〝当て字〟まであるのですから開発者も対応できなかったのでしょう。
OS(オペレーティング・システム)レベルで日本語の読上げができないのであれば、創るしかありません。
そこで漢字の読み仮名、いわゆる〝るび〟に着目しました。
通常の文章はそのまま読上げ〝るび〟が振られている場合は〝るび〟を優先して読上げれば可能になります。
最初に開発された〝音声読上げ装置〟は『スピーチオ』です。
その読上げルール(テキストフォーマット)は
佐藤幸治 → 佐藤(幸治:コウジ)
(:)【半角】
青空文庫の場合は
佐藤幸治 → 佐藤|幸治《こうじ》
|《》【全角】
基本的にはこの二種類のフォーマットに対応すればテキストの音声読上げは可能になります。
因みに(ことせかい)の場合は
佐藤幸治 → 佐藤|幸治(こうじ)
|()【半角】
OSのパッチは難しいので、アプリを検討しました。しかし、現在、スマホのOSは「iOS」 と「Android」があります。「ブラウザ」なら、リソースが共有できるため、「JavaScript」で開発しました。従いまして、現在の〝音声読上げ装置〟はテキストをダイレクトに読上げることが可能になりました。
私の名前は佐藤|幸治(こうじ)です。
〝るび〟通り正確に読上げることができるようになりました。